
目次
一般社団法人の設立は難しいのか?
今回は「一般社団法人の設立は自分でできるのか?」について解説します。
なかなか答えを出すのが難しいテーマですが、その難易度を分かりやすく解説できればと思います。
当事務所では福岡県にて一般社団法人設立のサポートをしております。
お気軽にご相談ください。
詳しくはこちら➡︎『一般社団法人設立 代行』
自分でできる人、できない人
一般社団法人の設立を自分でできるかどうかは、一言でいえば『その人による』ということになります。
元も子もない結論ですので、今回は『どんな人ならできて、どんな人は難しいか』を、アドバイスできればと思います。
一般社団法人設立の難易度
それでは、まず一般社団法人設立の難易度を、私なりに解説してみたいと思います。
とは言っても、一般社団法人のタイプによっても設立難易度は変わってきます。
そこで、今回は最も難易度の低いタイプの一般社団法人設立を見てみます。
もっとも難易度の低いタイプとは、以下のような一般社団法人が考えられます。
設立難易度の低い一般社団法人
・社員2名(個人)
・理事1名
・理事会、監事は設置しない
・非営利型を選択しない
・会員制度を設置しない
・基金制度を設置しない
・公益法人成りを目指さない
それでは上記のような一般社団法人を設立する場合の難易度を見ていきましょう。
一般社団法人設立の大まかな流れとして
・定款作成
・定款認証
・登記
とあります。
定款認証、登記は行政手続きとなりますので、他の行政手続きを例にとって見ていきます。
一般の方が経験する行政手続きとして、以下のようなものが挙げられます。
私の独断となりますが、それぞれに難易度を☆マークで付けてみました。
星1つが最も簡単で、☆マークが増えるほど難易度が上がると考えてください。
行政手続きの難易度(独断)
・住民票の発行 ☆
・印鑑登録 ☆☆
・住民票の移動(引越し手続き)☆☆
・婚姻届 ☆☆
・保育施設等利用申込 ☆☆☆
・失業保険の受給手続き ☆☆☆
・車庫証明 ☆☆☆☆☆
・車の名義変更 ☆☆☆☆☆
・個人事業主の確定申告(比較的簡単なケース) ☆☆☆☆☆☆☆
上記の手続きを全てしたことがある人は少ないかもしれませんが、一例として挙げてみました。
一般社団法人の設立難易度ですが、私的には☆7つと思っています。
車庫証明や車の名義変更よりは確実に難易度は高くなるという印象です。
同じ☆7つとして、個人事業主の確定申告を挙げています。
一般社団法人を設立する方の中には、すでに個人事業主として事業を行なっている方も多くいます。
個人事業主の確定申告を自分でされている方は、自分で一般社団法人の設立もできるのではないかなと思います。
もちろん確定申告も奥が深いですので、ケースごとに難易度が変わりますが、とりあえず自分でやれているという方は、行政手続きに対する『能力』と『気力』が備わっていると思ってよいでしょう。
一般社団法人の設立を自分でやるメリット、デメリット
ここで、一般社団法人設立を自分でやる際のメリットとデメリットも見ておきましょう。
メリット
メリット
・一般社団法人に対しての理解が深まる
・費用を節約できる
一般社団法人に対しての理解が深まる
一般社団法人の設立を自分ですることで、専門家に丸投げするより、制度や機関に対しての理解が深まると思います。
知的好奇心が旺盛な方は、設立を経験することでワクワク感や達成感も味わえるでしょう。
※理解が深まるという点に関しては、弊所にご依頼いただいた場合の方が理解は深まると考えています。
ご自身で設立した場合は、間違った理解や、見当外れの知識を身につける危険もあります。
その点、弊所にご依頼いただいた場合は、一般社団法人のポイントをしっかりと理解していただけるように努めております。
費用を節約できる
専門家に設立を依頼するより設立費用を節約できます。
ただし、もし定款認証後に、登記前に定款に誤りがあることが分かった場合は、定款認証のやり直しということもあり得ます。
その場合は、追加の費用が発生する可能性もあるので注意が必要です。
※例えば、主たる事務所の所在地が本当は「福岡県春日市」なのに、誤って「福岡市」と定款に記載していた場合など。
デメリット
デメリット
・時間と手間がかかる
・手続きの再現性があまりない
・運営に関するリスク
時間と手間がかかる
デメリットは、当然ですが自分でやると時間と手間がかかります。
調べることも多いですし、面倒な手続きも多いですので、労力としてはかなりのものとなります。
これから法人を立ち上げようという段階ですので、やるべき事は他にも沢山あります。
そのような状況での多大な労力は、かなりの負担になると思ってよいでしょう。
感覚的にどれぐらいの労力かといいますと、例えば弊所で設立をご依頼いただいた場合は税抜き10万円〜の報酬となりますが、感覚としては「自分がこの作業を請け負うとしたら10万円ぐらいほしいな」と思うぐらいの労力だと、ご説明させていただいております。
手続きの再現性があまりない
次に「手続きの再現性があまりない」という点です。
これはどういう意味かと言いますと『折角苦労して経験した手続きを、別の場面で活かすことができない』という意味です。
登記に関しては設立後も必要となる場面がありますので、再現性があるのですが、定款認証に関しては、別の法人を立ち上げる時ぐらいしか活用できません。
折角苦労した経験も、再び活用できる場面がなければ、勿体無いと思われるかもしれません。
運営に関するリスク
最後に「運営に関するリスク」ですが、ご自身で設立をすると、設立後の運営においてリスクが生じる可能性があるということです。
それは『一般社団法人は中身の意味が分かってなくても設立できてしまう』という側面があるからです。
『なぜ定款にこのような記載をするのか』等を分からずとも、形式上問題がなければ一般社団法人は設立が可能です。
しかし、設立後に運営をしていく段階で問題が発生してしまうことがあります。
例えば、意図せずに「会員は全て社員となる」という一般社団法人となっていた場合、幅広く会員を募集するつもりだったのに、重要な立場である社員まで無差別に増えてしまうことになります。
ですので一般社団法人の運営には、設立前にしっかりと『制度や機関を理解』しておく必要があります。
しかし、それらを理解せずとも設立自体はできてしまうために、リスクを抱えたまま一般社団法人を運営してしまうことがあるのです。
まとめ
今回は「一般社団法人の設立は自分でできるのか?」について見てきました。
設立自体は「やる気」と「能力」さえあれば、できるかと思います。
ただし、「多大な労力」や「運営後のリスク」というデメリットも考慮する必要があるでしょう。
当事務所では福岡県にて一般社団法人設立のサポートをしております。
お気軽にご相談ください。
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