物価高騰対策・回復再生応援枠の補助率

今回は、事業再構築補助金の『物価高騰対策・回復再生応援枠の補助率(第10回公募)』について解説していきます。
物価高騰対策・回復再生応援枠の補助率は、複雑な計算式で求めなければいけませんので、補助金額の把握が難しくなっております。

なるべく分かりやすいように、数値例を挙げて解説していきます。

補助金額はいくらになるのか?

まず、物価高騰対策・回復再生応援枠の補助率は以下のようになっております。

中小企業者等 2/3(※1)
中堅企業等  1/2(※2)
(※1)従業員数 5 人以下の場合 400 万円、従業員数 6~20 人の場合 600万円、従業員数 21~50 人の場合 800 万円、従業員数 51 人以上の場合は 1,200 万円までは 3/4
(※2)従業員数 5 人以下の場合 400 万円、従業員数 6~20 人の場合 600 万円、従業員数 21~50 人の場合 800 万円、従業員数 51 人以上の場合は1,200 万円までは 2/3

事業再構築補助金 第10回公募要領より

とりあえず『中小企業』に絞って考えてみたいと思います。
中小企業者等の補助率は2/3となっております。

しかし、(※1)の記載にあるように、従業員数によって、さらに変化が生じています
ここでは従業員数5人以下の場合で、数値例を挙げてみようと思います。

数値例

前提:
・中小企業者で従業員数は5人以下
・補助事業に要する経費は、税抜で1,000万円

まずは分かりにくいのが従業員数5人以下の場合は、400万円までは3/4という記載です。(※1の記載)
これはどういう事かというと、補助金額が400万円の部分までは、3/4の補助率になるということです。

この説明でも、まだ分かりにくいですね。
それでは数値例で解説していきます。

補助金額が400万円までは3/4ですので、400万円を3/4で割ります。(3/4=0.75)
・400万円÷0.75=5,333,334円(小数点以下繰上げ)

ですので、税別5,333,334円の経費がかかった場合は、その補助金額は400万円となります

では、今回の経費は税抜1,000万円という設定ですので、

①1,000万円のうち5,333,334円は、3/4をかけて400万円の補助金。

②1,000万円から5,333,334円を引いた、残りの4,666,666円に対しては、2/3をかけて3,111,110円の補助金。
 (4,666,666円÷3×2=3,111,110円(小数点以下切り捨て)

③ ①の400万円と②の3,111,110円を合わせて、7,111,110円が補助金の額となる。

ということになります。
少しイメージできたでしょうか?
※割り切れない数字になるので、1円程度の誤差は生じます。

このように、複雑な計算になるので、補助金額の把握は非常に大変になります。
まずは、3/4で割り戻すところがポイントとなるかと思います。

まとめ

以上、事業再構築補助金の『物価高騰対策・回復再生応援枠の補助率(第10回公募)』について解説しました。
非常に複雑で分かりにくいため、考えるのも嫌になるかもしれませんが、事前にしっかりと把握しておかなければいけないポイントです。
分かりにくい制度にするなら、分かりやすく説明するか、シュミレーションできるように環境を整えてほしいなと思います。

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