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事業効果および賃金引上げ等状況報告申請
今回は、小規模事業者持続化補助金の『事業効果および賃金引上げ等状況報告申請』について確認していきます。
小規模事業者持続化補助金では、事業が完了した後の1年後(補助金受領後の約1年後)に、その後の状況について報告をしなければいけません。
この報告について、そもそも認識不足だったり忘れていたりする方もいるので、忘れないように気をつけましょう。
※公募回により、状況報告申請の名称や内容が違う可能性がありますので、当記事は参考程度にお読みいただき、実際に状況報告申請をする際は、当該申請回のマニュアルに従って行いましょう。
事業効果および賃金引上げ等状況報告申請とは
小規模事業者持続化補助金の『事業効果および賃金引上げ等状況報告申請』とは、簡単にいうと『補助事業が完了した後、1年間でどのようになったか』を報告するものとなっています。
つまり、補助金を使用して販路開拓をした結果、どのような成果を得られたのかという報告です。
達成目標はありませんが、報告は義務付けられています。
国としても、補助金を支給した結果が分からないと、補助金が有効なのかが確認できませんので、必要な手続きとなります。
注意点
『事業効果および賃金引上げ等状況報告申請』における注意点をいくつか挙げておきます。
報告期限
報告の期限は、『補助事業の終了日の翌月から1年後』の後の1ヶ月であることが通常のようです。
※報告のタイムミングになると、事務局から「〇〇までに報告してください」とメールが来るはずですので、そのメールを確認しましょう。
例えば、補助事業の終了日が「2022年12月20日」であった場合は、2024年1月末が報告期限となります。
少し分かりにくいと思いますが、次の『報告期間』をご確認いただくと、理解が進むと思います。
報告期間
報告期間とは、『補助事業の終了日の翌月から1年間』のことで、この期間の売上高等を報告することになります。
例えば、補助事業の終了日が「2022年12月20日」であった場合は、「2023年1月〜12月」が報告期間となります。
この期間の売上高等を報告することになります。
ですので、報告期限はその翌月の末ということになります。
報告内容
報告する内容は、主に以下のものとなっております。
・補助事業終了後の進捗状況(文章)
・補助事業終了から1年間の成果(文章)
・申請前の売上高
・報告期間の売上高
・売上高の増加率
・申請前の売上総利益
・報告期間の売上総利益
・売上総利益の増加率
※その他、申請回によって、追加の報告が必要です。
この中で注意が必要なのは、『報告期間の売上高』と『報告期間の売上総利益』です。
進捗状況や成果に関しては、実態をそのまま文章で記載するば、それほど問題ではありません。
また、申請前の売上高と売上総利益は、小規模事業者持続化補助金に申請した時に提出した直近の決算情報となります。
同じ数字を再び提出すれば問題ありません。
増加率に関しては、計算ツールが用意されていますので、こちらも問題ないかと思います。
『報告期間の売上高』と『報告期間の売上総利益』ですが、こちらは報告期間であり、決算期とは必ずしも同一ではないということです。
例えば、「2023年1月〜12月」が報告期間の場合で、会社の決算月が3月であった場合は、報告期間と決算期にズレが生じます。
この場合は、「2023年1月〜12月」の売上高と売上総利益を算出しなければいけません。
ですので、月別の売上高と売上総利益が分かる資料(試算表等)を確認して、算出する必要があります。
しかし、通常は前月の試算表はすぐには用意出来ないことも多いでしょう。
ところが、報告期限が1ヶ月しかない場合は何とか数字を早く出して、報告しなければなりません。
少し手間となりますが、顧問税理士と相談の上、早めに数字を出す必要があります。
賃金引き上げ
最初の申請時に賃金引き上げに関する加点や枠で申請している場合は、賃金に関する報告も必要となります。
こちらに該当すると、賃金に関する報告も必要となりますので注意しましょう。
報告申請しないとどうなる?
『事業効果および賃金引上げ等状況報告申請』をしないと、補助金申請に関し、一定の制限が課されます。
再び小規模事業者持続化補助金に申請することが出来なくなる可能性があるので注意しましょう。
まとめ
今回は、小規模事業者持続化補助金の『事業効果および賃金引上げ等状況報告申請』について確認しました。
補助事業終了1年後に事務局からメールが来て、「え、これ何だっけ?」と思われるかもしれませんが、落ち着いて対応すれば、それほど大変ではありません。
けして無視はせずに、しっかりと報告を行いましょう。
それが補助金を使用して事業を行った事業者の義務といえます。
当事務所では、補助金の申請支援を承っております。
認定支援機関ですので、お気軽にお問い合わせください。
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