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交付申請・実績報告は難しいです
補助金では最初の審査に採択された後に、『交付申請』『実績報告』という次の審査があることが通常ですが、この『交付申請』『実績報告』は難しい手続きなのでしょうか?
結論から申しますと『難しい』手続きとなります。
今回はなぜ『交付申請』『実績報告』が難しいかを解説してみようと思います。
古瀬行政書士事務所では、交付申請や実績報告のサポートを承っております。
認定支援機関ですので、安心して、お気軽にお問合せください。
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交付申請・実績報告が難しい理由
それでは交付申請・実績報告が難しい理由をいくつか挙げていこうと思います。
余談:
定番の補助金である「事業再構築補助金」「ものづくり補助金」では交付申請・実績報告ともに手続きがありますが、小規模事業者持続化補助金では交付申請の手続きはあまりすることはありません。
小規模事業者持続化補助金の場合は、最初の応募申請時に同時に交付申請書も提出しており、最初の採択の後はいくつかの補正をクリアするれば、交付決定となる流れです。
- 仕組みを理解するのが大変である
- 証拠書類がなかなか揃わない
- 作業期間が長くなる
- モチベーションが下がる
- 補正が何度もくる
①仕組みを理解するのが大変である
多くの事業者さんは補助金申請自体に慣れていません。
ですので、まず『補助金の仕組み』自体を理解しなければいけませんし、その上で『交付申請』『実績報告』のやり方を理解しなければいけません。
ですが、元々ややこしい上に公式のマニュアルは非常にボリュームがあり、読む前から疲れてしまうような内容です。
また、公式のマニュアルというのは正確な表現をしなければいけませんので、『噛み砕いた分かりやすい表現』ができません。
そのため、非常に分かり辛い部分も沢山あります。
そのため、まず『交付申請』『実績報告』の仕組みややり方を理解することが、とても大変であるという事が難しい理由の一つとなっています。
②証拠書類がなかなか揃わない
『交付申請』『実績報告』では、多くの証拠書類を必要とします。
これらは事業者さんが作成するもの以外に、発注先の業者さんが作成するものが沢山あります。
しかし、これらの業者発注の証拠書類は『すぐに作成してくれることの方が稀』です。
多くの業者さん、特に建設業者さんは現場での仕事が忙しく、書類作成をする時間があまりありません。
ですので、工事の見積書の作成を依頼しても、なかなか用意してくれないという事が多いのです。
また、補助金で必要となる証拠書類には、実際の現場ではあまり発行しない書類も多々あります。
ただでさえ書類発行が遅い上に、今まで作成した事もない書類を要求した場合は、1ヶ月以上待たされる事もよく起きています。
③作業期間が長くなる
証拠書類を発行してもらうのに時間がかかると説明いたしましたが、それらを含めて作業時間が非常にかかる事がほとんどです。
補助金への対応は、みなさん『本業の隙間時間』に行うはずです。
その『隙間時間』で行う作業が、証拠書類発行待ち等で時間が空くと、『一体なんの作業をやっていたかが分からなくなる』という事が頻繁に起きます。
つまり『やっていた事を忘れてしまう』のです。
また、『交付申請』『実績報告』の審査自体も1ヶ月以上かかる事がよくあります。
その1ヶ月の間に、また何をしていたかが分からなくなります。
例えば、
・交付申請を行う
・審査に1ヶ月待たされる
・証拠書類の補正を言われる
・補正内容を業者に伝え、証拠書類の修正を依頼する
・業者から待たされる
・証拠書類の修正ができ、修正申請する
・審査で待たされる
・また補正がくる
・以降同じ事を複数回ループする
という事をやっていくと、本当に頭の中がごちゃごちゃになり『一体何をやればいいのか』が分からなくなるのです。
これが本業であれば対応もできるかと思いますが、『本業の隙間時間』に時々厄介事が降りかかるので、頭が混乱してしまうのです。
④モチベーションが下がる
モチベーションの低下も大きな要因です。
ほとんどの事業者さんは、一度目の採択後に『モチベーションがガクンと下がります』。
なぜかと言いますと、補助金の応募申請時点では『やりたい事があって』『補助金の締切と戦いながら』『一生懸命事業計画書を作成』します。
つまり非常にモチベーションが高い状態です。
しかし、補助金は通常『交付決定後にしか事業に着手できません』。
ですので応募申請後は、しばらく待たされることになります。(2〜3ヶ月)
この待たされる間に『新しい事業に対する意欲自体が低下』してしまう事がよくあります。
一度勢いを削がれてしまいますので、致し方ないことだとは思います。
これに加え『採択された安心感』もあり、『面倒な手続き』へのモチベーションがグッと下がることがとても多いようです。
最初の応募申請時は締切も近いですので『頑張ろう!』となるのですが、採択されてホッとすると、締切も当分先になるという事もあり、『面倒だな』という気持ちが必ず湧いてきます。
これらの精神的な落ち込みも、『交付申請』『実績報告』を難しくさせている要因の一つです。
⑤補正が何度もくる
『交付申請』『実績報告』の審査では、補正依頼が何度もやってきます。
『交付申請』『実績報告』すること自体とても大変だったのに、さらに補正を何度もくらうと、本当に精神的に辛くなってきます。
私も『交付申請』『実績報告』の支援をさせていただいておりますが、『補正がなかったことは一度もない』です。
といいますのも、下記のような要因があるからです。
・マニュアルに全てを記載していない
・担当者次第で言うことが違う
・実態に即していない規則
マニュアルに全てを記載していない
マニュアルや手引きには記載されていない内容が沢山あります。
なぜかというとケースバイケースの判断になる事が非常に多いからです。
マニュアル不記載の内容に関して補正を受ける事がよくあります。
担当者次第で言うことが違う
補助金の審査では担当者次第で言うこと違うことがよくあります。
私の経験では、とある補助金で「Aという部分をBという風に変えてください。」と言われ修正したのですが、次の段階の審査で「Bという部分をAという風に変えてください。」と言われ、「結局元に戻すのか」と思ったら、また「やっぱりAという部分をBという風に変えてください。」と言われ、とても疲れた覚えがあります。
ただし、こういった事は補助金ではよくあることですので『無心で言われたように修正をし続ける』ことが、疲れないコツとなります。
行政手続きでは外形が重視されますので、いちいち『なぜ?』と思っていたら、精神的に疲弊してしまうことになるでしょう。
実態に即していない規則
補助金で求められる証拠書類の外形は、実態に即していない事もままあります。
例えば事業再構築補助金では、工事の見積書の『諸経費』項目は認められないとなっていますが、実際の工事の見積書では『諸経費』は必ずと言っていいほどあります。
ですので、工事業者に説明して、見積書を作成してもらわなければいけませんが、これまた時間がかかる要因となってしまいます。
見積書の修正を待っていたら、大変時間がかかりますので、結局『諸経費』が残ったままの見積書をとりあえず提出して、補正をくらうことも多いです。(審査には1ヶ月以上かかりますので、その間に修正見積書を作成してもらっておきます。)
まとめ
以上、補助金の『交付申請』『実績報告』が難しくなる要因をいくつか挙げてみました。
『交付申請』『実績報告』は、皆さんが思っているよりかなり大変な作業です。
しかし、避けては通れない手続きですので、心して取り掛かりましょう。
当事務所では『交付申請』『実績報告』のサポート(代行)も承っております。
認定支援機関となっておりますので、安心してお気軽にお問合せください。
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